福岡太宰府:国博レストラン 日本とアジアの交流がテーマな坦々麺。

shin_papa402006-10-22

お金がないときに、休日を家族で過ごせるところ。
関東にはいくつもあるそういう施設だが、意外と地方にはない。
「少しクルマで走れば、いくらでも山や原っぱがあるじゃないか」という声もあろう。
だが、そのようなところはいつでも行けるのである。
あるいは、毎日家から見えるのである。
わざわざ休日に行くところではない。
かといって殊更な観光地に行けば、意外と金が掛かるのだ。

そういう悩める北部九州人に、言い出してから100年目のプレゼント。
それが九州国立博物館である。
100年前に言い出したのは文化人である岡倉天心
場所は九州の府があった大宰府の山の上。
太宰府天満宮の西高辻さんが山林を寄付して、そこにできたという話である。


まあ、いつでも金がない我が家ではある。
しかし先週、妻の綺麗な姉が(綺麗な妻の姉…とかくと、どこかに句読点を打たなくては正しい意味が伝わらない)、ゴルゴ13の目をした赤ん坊を連れて関西から遊びに来た。
足を伸ばせば唐津なり阿蘇なり、楽しいところはある。
だが子供向きではない。


そこで思いついたのが九州国立博物館
ここには子供を文化的に遊ばせることができる「あじっぱ」という空間がある。
しかもそこに入るだけであれば、タダ。
ここへ行かない手はない。
さらに近くの太宰府天満宮に参れば、子供達のアタマの方ももう少し何とかなるかも知れん。


ということで一路大宰府へ。
途中、半島や大陸からの侵略に備えた水城を見学し、鑑真が開闢した日本で一番古い戒壇院を訪れ、大宰府天満宮でお参りして九州国立博物館に着いた。
あじっぱでは子供も大喜び。
南蛮人の衣装を着たり、中国の龍の中にもぐったり。

そして腹がすいたということで、博物館にあるレストランへ。
このレストランはホテルニューオータニ博多が受託し運営している。
子供達はお約束のお子様ランチ。
妻とその姉さんはサンドウィッチ。
そしてボクは坦々麺。


ホテルニューオータニの坦々麺である。
ワクワクである。
何しろ日本とアジアの交流をテーマにした博物館である。
そこの坦々麺であれば、なにやらワザがあるのではないか。


出てきた。
フツーの坦々麺である。
えびが載っとる。
まあ、これは珍しいかな。

まずはスープをズビリと飲む。
うーむ。
ゴマペーストのほかに、ピーナツ系も入っているよう。
もとスープはトリガラ系とは思うが、干しえびなんかも入っている感じ。
悪くない。
麺は中加水系。
細めの麺である。
ズズズっと啜り、ズビリと啜り、見事完食。


うまい。
フツーの坦々麺に、えびが入っているという代物。
ちょっと御不満は値段だけ。
確か1200円だったと思う。
鬼才・斉藤さんのホテルキャッスルの坦々麺でさえ、1000円である。
昼飯の麺に1200円はねぇ。
でもこれはニューオータニのせいではないだろう。
テナント料って奴だ。
でも笑顔のサービスとか、トータルでは納得できる価格かも知れん。
値段は高くとも質は落とさないという姿勢は◎。
そういうことで、優雅なお昼を国立博物館という知の殿堂で楽しみたい諸兄に、お勧めです。