福岡市大手門:チャイナスタイル おじさんの街に紅一点の美坦々麺。

shin_papa402007-01-27

このところ偏頭痛がひどい。
テレビの医療情報バラエティでは、ちょっとした頭痛が実はひどい病気に繋がっている…なんてやってたが、バラエティ番組の威信ウナギ下がりの昨今である。あまり気にしないのである。

昨日は金曜日。
11:40から社内で会議を行ったため、終わったあとにまたしても昼飯難民となってしまった。
昼飯に出た同僚が帰ってくる時間に、ひとり会社を出る。
どこへ行こうかな。


そういえばチャイナスタイルに久しく行っていないことに気がついた。
久しくというよりも、ここが開店してすぐに行って以来だ。
なんとなく気分は坦々麺でもある。


歩くこと数分。
もう、昼時も終わりだし…と思いながら店のドアを開けると。


うわっ。
女性ばっかり。
気を取り直してよく眺め回せば、9割が女性。
男性は女性グループに連れられてきている数名のみ。
そこに単身で突入してしまったボク。
店内は、男性向けの店が多い大手門地区にあって、女性の花園という感じだ。


「お一人様ですかぁ?」
にこやかに出迎えてくれた係の女性はカウンター席に案内してくれた。


カウンター越しのキッチンでは、二人の男性が鍋を振るったり。
結構厨房は活気があるなあ。
なんて思っていたら、「お待たせしました〜」の声とともに坦々麺がやってきた。
トリガラスープか?のベースにゴマペースト、そのゴマ色に混濁した汁に、黒ゴマラー油がくっきりと浮かぶ。
どれどれ、とスープをレンゲでずるり。
一瞬、鼻先に懐かしい香り。
なんだろうと遠い記憶をたどれば、ボクが小学生の頃に新発売され爆発的に流行した「日清出前一丁」のゴマラー油の香りではないか。
ヨカバイヨカバイと、次に麺を啜る。


チュルチュルの、中細の縮れ麺。
玉子麺なんだろうなあ、黄金色に透き通っている。
これは博多では珍しいけれど、スープを良く絡ませて旨いな。


このコンセプト系の内装の中華料理屋さんの前は、麺製造メーカー直営の博多ラーメン屋だったから、この店も同じくメーカー系なのかもしれない。
道の対面には博多系老舗の「しばらく」があるから、博多ラーメンだと具合が悪かったのかも。


なんてことを考えて順調に食べ進む。
けれど、坦々麺は返すがえす思うのだけれど、ボクらメタボリックマンの天敵のような食いモンである。
というのは、汁の最後に美味い具材やスープの正体のかけらが沈んでいるのだ。
美味い汁を極めるためには、最後の最後まで啜ってしまわなくてはならないんである。


例によって最後まで啜っていると。
鼻から抜けるいい香りに気がついた。そして口の中に流れ込んだ小さなかけらからのクセが、ああこれだったのか…と得心が行く感じだった。
それは何かといえば。
香りの主は、ココナッツミルク。
これがコクと微妙な甘い感じを補強している。
そして粒は、干しアミ。干した小エビかもしれない。
これが病みつきになるような癖を演出している。
最初のゴマラー油の香りといい、小技満載の坦々麺と見た。


うまいなあ。
お勘定してくれた女性の笑顔も爽やかだったし。
また来よう。