東京羽田空港:フードコート・アネックス 鴨とキノコの蕎麦。

shin_papa402007-02-12

頭の中でジプシー・キングスが鳴りっぱなしである。
暖冬というか、春らしさ以上の温かさに見舞われた東京。
風はさすがに空っ風で冷たいものの、日差しは結構強い。
博多から着込んで行ったコートとマフラーは、むしろ重装備過ぎて汗が額に吹き出る始末。


今回の東京出張は、好みのものを食べる時間も取れないほどの駆け足であった。
帰りの羽田空港
飛行機の時間は12時半。
だが、羽田だからといって食べなくてはならないようなレストランがあるか?
那覇空港のA&W、これは最後の名残に行く価値がある。
だが。
羽田空港は、それほどのものが見当たらん。
まあ見当てるチカラが足らんのかも知れんが。


ふと気がつくと、昨日浜松町でタラタラランと脳裏に鳴り響いていたジプシー・キングスのインスピレイションがまだ微かにカンポス頭の片隅でリロリロリンと鳴っている。
これは立ち食いだ。


搭乗口はJAL北ウィングの11番。
で、見回してみると、ありますね。
さっそくカウンターに並んでみると。


鴨とキノコの蕎麦…。
頭上のお品書きには書いてないけれど、手作りの出力紙のPOPがカウンターに鎮座してます。
これは頼んでみなくては。


頼んだときに渡されたリモコンが手元でタララランとなれば、出来上がりの合図。
もらいに行くと。


しおれた三つ葉が豪快に載った蕎麦が出てきましたな。
トレイに乗っけた丼にカウンター上で一味を振り、近くのテーブルまで運ぶ。
フードコートの中は、明るい光が燦々。


んー。
あの鬼平犯科帳のエンディングの立ち食いとはエラい違いだなあ。
風情ッちゅうかなぁ。


あのインスピレイションが流れるエンディング、江戸の四季を俯瞰で眺めたビジュアルといい、人の暮らしと人生というものの味というか、何ともいえない寂しさ愛おしさを感じたな。
まぁある意味で、このような物質感のある空間で人としての尊厳などお構い無しの理科実験の産物のような蕎麦を啜るという現代も、自分で眺めれば何ともいえない寂しさ愛おしさがあるかな。


あ。
味はですね。
意外と、鴨が、鴨なんです。
固くもなく、少しくジビエ様の癖を残す、ある意味逸品だな。


蕎麦麺は業務用。
つゆも、業務用。


まあ、江戸への最後の名残の品としてはありでございましたよ。