福岡市西新:ぶたや 濃いぞ、これは。

shin_papa402007-03-26

昨日は散歩日和であった。
西新で午後3時過ぎに用があったので、自宅から歩いていくことにした。
ただし日曜日に昼飯を食いそびれるのはよくあること。
昨日も例に漏れずそうだったので、道すがら麺の店に遭遇したら、ちょいと寄り道して手繰って行こうと思ったのだ。

日差しは春のうららかさ。
花粉も黄砂も思いのほか飛んでいなかったようで。

まずは家の近くの大学を回りこんで国道202号線に出る。
西新まではちょっと遠回りだけれど、別府から荒江四つ角を経て西新まで行こうというハラだ。

歩き始めて10分。
以前行った博多うどんの名店・庄屋についた。
今日はもう少しトライしたい気分だ。
だって荒江四つ角の近くには札幌ラーメンの名店があった記憶もあるし…。

団地を通り越して、荒江へ。


…札幌ラーメン屋が、ない。
昼間はやっていないのかも知れん。
がっくりと肩を落として、四つ角を北へ曲がった。
ここから北上すれば西新に着く。
もう歩き始めて30分が経過していた。

北へ、北へ。


麺屋が、ない。
歩き始めて一時間後。
西新に着いてしまった。
迷わず迷路のような脇道に入っていく。
そういえば、イザとなったら未羅来留亭があるさ。


トポスの前を歩いていてフト横を見ると、「オレはとんこつだぁ」と主張しているラーメン屋が目に入った。
旨いかどうか分からんが、「ぶた」にやたら自信を持っているようである。
何せ、店の名前が「ぶたや」である。


「ラーメン一杯ください」
頼むと、おっちゃんはさっそく丼を湯にくぐらせて暖め始めた。
大ぶりの丼だから、器を暖めるのも大事なんだろうな。
同じような光景は博多うどんの名店「みやけ」でも見た。


しばらくして「ヘイお待ち」と、カウンターの上のスリットからニュッとラーメンが出てきた。不思議なカウンターではある。


見た目、地味。


まずはスープをば。
レンゲで啜ると、おおっと意外と強烈なブタダシ。
この感じ、どっかで味わったぞ…と思えば、鳥飼にあった幻の名店「満天」じゃないかい。
このブタ味に、人によっては「箸が立つぞ」というほどのコラーゲンの粘性が「満天」のイリュージョンであった。
いま口の中に再現されるあの満天の驚き。
でもそれほどのコラーゲン感は、ぶたやのラーメンにはない。
まぁ、なくてもいい性格のものかも知れん。


麺は…。
ぷつっぷつっと歯ごたえのある、博多ラーメンの中では秀逸なもの。
良く見ると、細麺なのに少し扁平感がある。
食べていて楽しい食感だ。


具はキクラゲ、ネギ、チャーシュー。
チャーシューは脂身も適度に混じった歯ごたえのある逸品。
これでビール飲んだら旨いだろうな。


…と。
少しボーっとすると、見る間にスープに膜が張るのだ。
ほほー。
満天ほどではないけれど、しっかりここもコラーゲン系のラーメンではあるのだな。


デフォルトのラーメンは500円。
満天が懐かしく、麺の食感を楽しみたい諸兄にはお勧めです。