福岡市渡辺通り:ニューオータニ大観苑 こってりどっしりの坦々麺。

shin_papa402007-05-26

昨今の東京の六本木や銀座を見ると、ボクからはまるでバブルの再来のように感じる。
どこからか円やダラーがザンブザンブと押し寄せている。
午前2時になっても3時になっても酔客が街を歩く。
道はタクシーと黒塗りのクルマで渋滞中。
歩く酔客の左腕にはフランクミューラーやら何やら、何百万という時計がきらめいている。


そういえばバブルの頃、友達の商社OLは何たらのスネイクとかいう腕時計をはめていたなあ。
280万とか言ってた気がする。


そういう東京から帰ってきた昼下がり。
博多駅近くで打ち合わせを終えて、渡辺通りあたりに出た。
ちょっと遅くなったけれど昼飯を食わねば。


頭の片隅に、東京の夜の金銭感覚が残っている(奢ってもらったんだけど)。
なればあまり行けないニューオータニの中華でも食いに行くか。


ニューオータニのロビーから地下に下りる階段へ。
降りたら左が中華料理の大観苑。
おっつ。
店の前に店の方が客を待ち構えているじゃないの。
右を見たら別の店の人が同じ状態。

…逃げられん。
値段を見てから考えようとも、思っていたのだが。


席に案内される。
さすがホテルの中華料理店だ。
サラリーマンだけれど少々歳が行った、ちょいと金持ち風の皆様が食べておられる。
九州ナンバーワン企業である九州電力のお膝元だもんな。
それ関係の皆様の昼の社交場となっているのだろう。


で、坦々麺をオーダー。


一人客はボクだけ。
仕方無しに本を読みながら待つ。
8分くらい待ったかな。
出てきた。


なれば、まずはスープから。
肉厚の陶製のレンゲですくって啜ると。
おお?
ゴマよりも、ここのはピーナツペーストが先にググッとコクを伝えてくる。
塩味の後に甘みを感じる。それも濃厚な感じ。
2、3口啜っていると、最後にかすかな苦味もある。
最初のアタックは分かりやすいコク味。けれど複雑玄妙な味わいがその先に広がる。


次に麺を啜るぞ。
細めの麺。
小麦感がグッと前に押し出されてくるタイプではない。
けれどズルズル啜ると、口の中がきちんと麺で満たされる感じ。
中華麺の王道かも知れん。


トッピングはニンニクの茎がシャク、青梗菜がクニュというテクスチャー。
辛目の肉味噌がスープの中に散り、だんだんと辛味が出てくる。


聞けば大観苑は坦々麺でも有名なんだそう。
うん、なかなか旨いな。
前に食べた九州国立博物館のレストラン(ニューオータニが受託運営)の坦々麺はエビなどをあしらった海鮮風だったが、本家は肉で勝負だ。


お勘定場で払ったのは1700円くらいかな。
メニュー自体は1575円とかなんだけど、そういえばサービス料などを取られることを忘れていた。
けれど東京帰りで金銭感覚が麻痺したボクは「よかたい、よかたい」と気持ちよく払って店をでた。
ものすごいコッテリ感で満たされていたのである。