福岡市六本松:こがね製麺所 讃岐の雰囲気をちょいとね。
讃岐うどんを求めて、博多からふとドライブに出たのはもう4年も前のことか。
ある夏の土曜日の朝の思いつきだったが、
結局は3泊4日の、走行距離1050キロ、フェリーに2回乗船という旅となった。
二日酔いならぬ三日酔いの昨日昼。
博多は雨模様だった。
家から出たくないなあと、「たかじんのそこまで言って委員会」をみながらダラダラしていたのだが、
さすがに空腹に耐えかねて麺を食べに出ることにした。
近くにも名うどん店はあるのだが、
博多に来て5年余、その中でも思い出深い讃岐行のことを思い出したのであった。
「そうだ、『ふるさとのなまりなつかし停車場に』ではないが、
讃岐の雰囲気を味わいに行こう」と思うのは、自然の流れ。
ちょいと足を伸ばせば「麺通団」にも行けるが、
それよりも若い人たちが細々と始めた感がある六本松の「小金製麺所」だ。
もっともいかにも「讃岐」を演出する感じは麺通団もここもそう替りはない。
ただ、テダレ感がこちらはないんである。
店の前には「頼み方」がパネルで出ている。
で、店の中に入ると…自動販売機が。
うーむ。
ボクが讃岐で訪れた店にはこのような文明の利器はなかったが。
頼んだのは温玉うどん。
どれにサイドメニュー。
本来なら釜揚げか醤油かけで勝負すべきなんだろうが、
こちとら三日酔いである。
で早速出てきたうどんを啜る。
んー。
麺としてはちょっとやわらかめだな。
客数が多くないようだから、打ちたて状態から少々時間がたったものと思われる。
だが、博多モンにはこれくらいが落ち着く。
そして噛み締めているうちに、讃岐でも感じた小麦の酸味を伴った旨みが確かに感じられるのである。
ほー。
スメは透明感がある。
味も薄めで高感度大である。
なにしろここには讃岐にない「柚子胡椒」が完備されており、
思わず投入してしまったそのスメは柑橘系も相俟って、素敵な香りを伴って嚥下されていくのである。
サイドメニューは、まあ定番だが、
できれば宮武系のゲソ天が欲しかったな。