長崎市金屋町:金龍 オーディナリーチャンポン…だが。

shin_papa402008-09-24

 いわゆる麺屋が表通りに面しているのは分かる。
 だが、表通りから一本入った公園通りにぽつねんとある…というシチュエーションが、妙に気になる。そういう店だ。
 昼飯時間帯に食いそびれたある日の午後、前から気になっていたその店にぶらりと入ってみた。店内はカウンター席が10席あるかないか。小さな店だ。長崎と言えばチャンポンという先入観があるボクは、誰もいないカウンター席に座るなり、「チャンポンください」と店のおじさんにお願いした。


 座って壁に貼られているお品書きを見ると。
 「チャンポン、特製チャンポン…」いわゆる長崎ものの麺類がチャンポンと皿うどんとかと合わせて5種類。


 だが。
 ラーメン類。ラーメンから始まって様々なトッピングのもの、味噌味を加えたもの、合わせて13種類ものバリエーションがずらりと並んでいる。
 ややや!ここはラーメンを標榜する店であったか。
 おじさんはもう野菜を炒め始めている。変更するのは悪い。さらに長崎でラーメンといわれても半分県外者のボクとしては今ひとつピンと来ないというのが実情だ。なればラーメンはまた今度来て食うことにしよう。


 5分ほど待って、出てきた。丼の下にアルマイトの皿が敷かれている。


 トッピングは、キャベツ、もやし、きくらげ、紅蒲鉾、緑蒲鉾、すり身揚げ、竹輪、豚肉、小エビ、ゲソというところか。中華料理の小エビって、熱せられているのにどうして透明でプルプルしてるんだろう…なんてことを考えながら食べる。すり身系のトッピングが多いのはご愛嬌。麺は中太麺で、普通の唐灰汁麺という印象。

 すり身が多いトッピング、小エビのプルプルに、「うちは実は結構凄いよ」という片鱗がちらちら見えるが、全体としてはスッと胃に収まるオーディナリーなチャンポンであった。だからこそ、ご近所からの不断の支持もあるのだろう。
 公園通りにぽつんとあるこの店、チャンポンだけ見てもある意味銘店なんだろうなと、思った。