熊本市下通:大金豚 これでもか、の熊本ラーメン新潮流。
熊本の家が、薄っぺらいツーバイフォー造りのせいか、建ててタッタ26年くらいで大変なことになったのだ。
そこで大修理をすることになった。
もう、それを建てたメーカーには頼まない。幸いなことに姉が熊本に滞在してくれ、信頼の置ける工務店を選んで行う修復に立ち会ってくれている。
とはいえ、ボクも現場がどうなっているのか気になるのだ。
それで先の土曜日に日帰りで修復現場を見に行くことにした。
午前10時半に福岡の家を出た。
すると。
折からの豪雨で九州自動車道の福岡と太宰府インターの間が不通になっていて、そのとばっちり渋滞で福岡都市高と、太宰府インターにつながる一般道すべてが大渋滞。いつもならボクんちから太宰府インターまで25分もあれば着くところ、なんと1時間半。高速に乗ったのは午後0時を回ってからのことだった。
乗ったら乗ったで、高速も結構な込み具合。
熊本市内に入ったのは午後2時過ぎ。
腹減りまくりだ。
こんなに腹が減っているときは、ガツンと食いたいな、ガツンと…。
そうだ、大金豚に行こう。もう、頭の中には野菜がチョモランマのように盛り上がった麺で一杯である。
この店、以前は坪井という熊本の商業地域から少し北に外れたところにあった。狭いカウンターだけの店で、土曜日の午後というとアイドルタイムであってもみんな並んで待っていたものだ。
熊本の日銀の近くのラブホテル横にあるコインパーキング(1時間100円)にクルマを停め、歩いて3分。以前に地図で確認した移転先の場所に着いた。確か昔はエロ本屋だった場所だ。
熊本のファッションを生み出す最先端といわれた街の一番南側。シャワー通りと呼ばれたこの場所も一時期の賑わいはほぼなくなっている。店のあたりは、昭和というよりも大正時代から同じ構造かと思う橋のたもと。場末感さえ漂っている。
そんな場所なのに、店は若っぽい造り。
土曜日のこの時間、以前の店なら満員で行列までできていたが、店が広くなったせいかそういうものはなかった。
以前と同じ「大金豚ラーメン」をオーダー。
数分で、期待に違わないチョモランマ出現である。
今回は「こってり」「ニンニクあり」で頼んだので、背油だろうか、ビローンと、まるで山腹に広がる氷河のようにぶっかけられている。
山頂には豆板醤をベースとした辛み味噌が乗っけられていて、まるで丹頂鶴のような面持ち。
山腹から箸をぐいっと入れ、炒めたもやしとキャベツ、それに麺を持ち上げる。
そしておもむろにその塊にかぶりつく。
口の中に広がる豚骨と魚系の香りとニンニクともやしと…。
もう、お口の中は旨さの大混戦状態。
味は昔のまま。
ひとつ変わったとすると、やはり客密度だな。
でも座りやすくなったから、これまで以上に行くかもしれない。
おいしかった。ごちそうさんでした。