雲仙市小浜温泉:ニュー小浜 トッピングの海鮮が、うまひっ。
そこまでオバマ大統領を信じていいのだろうか、と思うのである。
何しろ「恥を知れオバマ!」(正確に翻訳すると実は違うという説はあるが)と大統領選挙の際に罵倒したおばさんが、今やその片腕としてにこやかに政権を支えている国の政治家である。
核兵器の縮小を唱えたというだけで無条件に「いい人だ!」「平和が大好きなんだ!」と信じてしまっていいのか。その奥には新たな覇権を狙う計算やらがあるのではないか。そういう懸念が払拭できないでいる。ドラマ「24時間」の見過ぎかもしれん。
若狭の小浜がオバマ大統領支持!と表明?して話題になっているが、さきの理由によってどうもしっくりこないでいる。
一方、九州では長崎の小浜温泉も「オバマ大統領頑張れ!」とやっている。けど支持の規模が小さいせいか、こちらのほうは何とも見ていて微笑ましいやらいじらしいやらである。オバマ大統領と思しきキャラが温泉に入っている「顔出し」を広用紙に手作りして街のイベントに持ってきたりする。これがオバマ人気をシニカルに面白がっている感じがして結構楽しい。
さてその島原半島の小浜温泉といえば、九州でも有数の海辺の温泉街である。島原半島の西海岸にある。目の前は東シナ海につながる橘湾。いわゆるウエストコースト。夕日がきれいに見えるスパリゾートなのだ。
街のあちらこちらに温泉の井戸があるらしく、街角ごとに見える古びたコンクリの構造物から盛大に湯気がもわもわモウモウと立ち上っている。
その街の真ん中にバスターミナルがある。昭和40年代とかに建てられたのだろうか、古びた風情の建物だ。
小浜温泉は三菱造船や長崎•福岡の炭坑賑やかなりし頃に温泉地として大変栄えた。だがその後の個人旅行全盛の時代になると、施設が老朽化していたりして客足が遠のき、近代がそのまま古びて鄙びた温泉街という風情を醸す状況にある。
そのような温泉街でも若手経営者を中心に問題意識を持って取り組んだ結果、街ぐるみで再活性化に成功する場所もでてきた。湯布院や黒川温泉がいい例だ。
ここ小浜でも新たな取り組みを模索している。その一つが小浜チャンポンの掘り起こしだ。今ではいくつかの店が味を競っているそうである。なら、食べてみなくては。
こういうときボクは一見さんで店に入るわけだ。現地では「チャンポンマップ」まで準備してくれているが、食べ終わったときの満足感を得るためには加えて自分の嗅覚も必要となる。
その判断基準は何か。重要な要素は地元の人が食べているかどうかだ。店構え、店の中の雰囲気、そして価格設定が入店前のチェックポイント。
それにドンピシャハマったのが「ニュー小浜」。店の前に食品サンプルの展示がある。それを見ると喫茶店風なのに飯類が非常に充実しているようなのだ。価格もよし。そこで入ってみた。
「チャンポンください」。
そう頼むのが当たり前だと思うだろう。何しろタイトルにもちゃんぽんと書いているのだから。けどここ、唐揚げチャンポンとかいくつかのバリエーションがある。トッピングで勝負しているようなのである。だが初回はベーシック狙いがボクのルール。
しばらくして出てきたのが写真のそれ。
一番上にちょこんと乗せられたホタテ。それにナルト風のかまぼこ。野菜も色とりどりでなかなか彩り豊かだ。
ではまずはスープをレンゲで…。
ほー。比較的あっさり風味で、ベースは鶏かな豚骨かな。わからん。それに炒め合わされた野菜や豚肉などのダシがよく出て味にふくらみを持たせている。
麺は普通のチャンポン麺。
だが。
トッピングと一緒にわしわし食べていくと海の物が存在を主張しているのにいやでも気づく。
ゲソが、勢いよく入っている。一口では食べられないほどの大きさの物もある。それをかじりながら麺を食べたり。
キクラゲのように見えるのは地元産のひじきだろう。そのひじきがニュルリという食感で、チャンポンのトッピングとしては実に珍しいが、合う。
小浜チャンポンというのは海鮮重視のチャンポンなんだろうか。
食べてみるまで一体何が長崎チャンポンとや天草チャンポンと違うのか、それが分からなかった。ちなみに天草チャンポンも海鮮重視のところが多いから競合するかも知れん。
小浜チャンポンを食べたのはまだここだけ。今しばらく通ってそのココロを確認せねばならん。そう思いながらスープの最後の汁まで飲み干したのであった。