福岡市東公園:県庁食堂 早い安い県民の味方は「けんしょくラーメン

shin_papa402007-01-13

意外な食事スポットというのがある。


例えば昼飯を食いはぐれたとき。
これが仕事に没頭していたり打ち合わせの加減で結構あるのだけれど、はて、どこへ食いに行ったものかと大変困るのだ。
というのはサラリーマン需要を見込んで昼飯をやっている殆どの店は午後1時半くらいに夜のための支度時間に入ってしまう。
つまり昼飯を、昼飯たる時間に食えなければ下手すれば昼飯難民となってしまうのだ。

そこに救世主のように存在するのが官公庁の食堂である。
個人情報保護が叫ばれる昨今であるが、殆どの地方公共団体の建物は玄関からフリーパスで入ることができる。
そこにある穴場が、「役所の食堂」である。


以前、熊本で仕事をしていたときにたまに利用していたのは熊本県庁食堂だった。ここのホルモン定食は美味かった。
当時の福島譲二知事が、一般職員やその他の客に混じってホルモン定食を食べている姿を良く見た。知事のお人柄がよくわかるシーンではあった。


さて福岡県庁のお勧めは「けんしょくラーメン」である。
ここは御当地ラーメンシリーズというのを展開している珍しい食堂で、行く週によって鹿児島ラーメンだの、熊本ラーメンだの、徳島ラーメンだの、喜多方ラーメンだのが食べられる。
まぁ、正確には○○風だけれども。

だが。
高城剛は著書「ヤバイぜ!デジタル日本」で、文化の伝播の本質はコピーであり、よそ者がコピーをすることが文化に新たな解釈や楽しみを付加していくという。
ボクはまさかそのIT最先端の理論を県庁の地下で見せられるとは思いもしなかった。
この「けんしょくラーメン」こそは、コピーで学んだ鹿児島ラーメンと徳島ラーメンをハイブリッドした、福岡県庁オリジナルラーメンなのである。
ラーメンの新たな展開をなにやら予感させるではないか。(しないか…)
さすがパスタ食発祥の地、福岡ならではの県庁食堂だ。


さあ食べてみよう。
スープをずるりと飲むと、まあ旨みは普通程度かな。
少々しょっぱい感じが強い。
トッピングされているのは徳島ラーメン風の肉。
この肉も甘辛いのかなと思いきや、まったく徳島風で塩味が聞いた炒め肉である。
ただ、その塩味を鹿児島ラーメンから学んだと思しき湯通しもやしがしゃきしゃきと緩和していく。

ボクは卵の黄身をずるりと一口で飲んでしまうんだけど、この塩味系のバランスからいうと、つぶしてスープに混ぜ込むのが正しいのかもしれない。
きっとマイルドになると思う。


そして何より、このラーメンが500円で食べられるのが嬉しいじゃないか。


食べながらふと、考えた。
「けんしょくラーメン」の「けんしょく」は、
県庁食堂の略なんであろうか?
それとも県庁職員の略なんであろうか?
誰か教えてください。