長崎県長崎市:ヨコハマ ちゃんぽん亜種か?サンマー麺。
先日同僚と話をしていて、長崎の思案橋にあるヨコハマという店の話になった。
長崎では地元の人々に親しまれている店だ。
その彼は、夜中にちゃんぽんを食べたくなってヨコハマが夜中もあいていることを思い出し、思案橋に行ったという。そして結局はヨコハマの30メートル先にある別の店に入ったということだった。確かにその店もボクにとっての宿題店なのだが、なにしろそこは夜しかやっていない。酒を飲んだ後の締めとしてちゃんぽんを食べるというのはちょっと重たい感じがするのだ。だから思案橋の中華料理屋さんへ行く回数は自然と少なくなるのだ。
このヨコハマという店、思案橋のほかにめがね橋近くの商店街の中にもある。この狭い長崎で2店も展開してるということは、昼も夜も地域の人々に親しまれているのだろう。
過日オランダ坂の上のほうへ行く用事があったので、その前に同僚と話題になった思案橋のヨコハマで昼飯を食べていくことにした。
で、ちゃんぽん食べる気満々で店のドアを開けたのだが。
メニューを見ていると、サンマー麺という見慣れない文字が。
秋刀魚の麺か?
…というお約束のボケも考えたのだが、
店の前に貼ってあったメニューの写真は野菜てんこ盛りの麺料理であった。
見た目は確かにちゃんぽん。でもサンマー麺という名前で出ているのだ。
こりゃ、何だ?
はじめてみる食べものに出会ったとき、それは食べてみなくてはならんだろう。
…ということで、
やたら元気な店員のお姉さんに「サンマー麺ください」と頼む。
5分くらいして出てきた。
見た目、ちゃんぽんのかまぼこ類抜きという感じ。
スープは色も香りもちゃんぽんのもの。少し褐色を帯びたミルキーな感じ。
麺は隠れていて見えない。
そして野菜、特にもやしが「ジュージツ!」と自己主張するくらい投入されている。
だが何より不思議なのは、昔の「京風ラーメン」のような木匙がついてきていること。ラーメンのレンゲではいかんのだろうか。
見た目の印象はこれくらいにして、まずはスープを啜ってみよう。
木匙ですくってズズズッと。
見た目どおりのちゃんぽんのスープだ。もやしや、いろんな炒められたものからダシが出ていいハーモニーだ。かすかにごま油のような香りがして、これが豚骨と思われるスープの重みを軽い感じにしている。
次に麺を…と思って箸でスープの奥から手繰ってみると。
おおおっと!
なんと、博多ラーメンのようなストレートの細めんがこんにちは、ではないですか。
ちゃんぽんスープに細めん。どんな感じかというと。こってりのスープに麺の味が隠れる…というか、麺の間にスープが溜められたまま口の中へずるずると。てな感じ。
面白い食感である。
トッピングは先述のもやしのほかに、キャベツ、、たけのこ、葱。
豚肉、キクラゲ、それにアサリがいい味を出している。
スープもたっぷりで、スープ少な目のちゃんぽんに飽きたときは結構お勧めの存在感である。
長崎にあって、なぜかヨコハマ。
まわりのお客さんを見ていて、人気だったのは意外や「ラーメンセット」。男性も女性も頼んでいるのだ。ラーメンと半チャーハンのセットなのだが。長崎でも地元の人がラーメンを志向する名店があるということだ。なら今度食べてみなくては。
いくつかの目からウロコがあった。
侮りがたい面白い店である。