熊本市池田:北熊池田店 劣勢ながら、地元客が集まる名店。

shin_papa402007-08-14

劣勢である。
一目見て、ここは劣勢である。

目の前が大黒という有名ラーメン屋である。
そこは列を成している。
振り返って北熊をみれば、空き席がある。
実は並ぶのがイヤで、入ってみたのだ。

だいたい北熊の思い出はあまり芳しくなかった。
北熊はチェーン店である。
いくつも同じ名前の店がある。
昔、そのうちの一つに入ってみた。
北熊ができたころ、巷では熊本ラーメンの新しい潮流として、もてはやされていた。
そんならば、ということで入ってみたのである。


結果は…。
よろしくなかった。
これならば旧来の桂花、こむらさきのほうがいいと思った。


ところが。
今年の春先、別の北熊に入ってみたところ、
にゃにゃにゃ、にゃあにぃ〜と思うほど、どっしりとした熊本ラーメンなんであった。
惚れた。そこの北熊の味には。
たまたまカメラを持参していなかったのでこのブログに取り上げることができなかった。


だから今回、大黒の向かいの、誰も並んでいない北熊のドアをあけるにあたっては何の迷いもなかったのである。
頼んだのはデフォルトのラーメン。
食べ放題のキムチをポリポリ食べながら待つ。
この、漬物類をポリポリ食べながら…というのは鹿児島風である。
あっちは塩もみの大根やカブだけど。


しばらくして、来た。
なんだか北熊を見直したあの店のラーメンの佇まいとも違うぞ。
こっちのほうがコッテリとしている感じ。


まず、スープの上に背油がゴンゴン浮いとるな。
旨みは増すし熱は逃がさんしいいアイディアだが、メタボリックマンなボクにはチト辛い。


そして麺を手繰ると…
出ました!
札幌ラーメン風の多加水麺。
九州風のもそっとした感じではなく、卵を練りこんだような透明感のある黄色というか。
ちょっと熊本ラーメンのコードからは逸脱しているかな。
で、それが旨いかというと、旨いんである。
意外や濃厚なトンコツスープと合うのである。
なるほどなあ。


チャーシューは、超迫力。
チャーシュー麺にすると丼からはみ出して運ばれてくる。
ベロリンとした広い面積の、それでいてキチンとした厚みを感じる歯ごたえの、これはこれで逸品である。


数分後、目出度く食べ終えました。
ここはここで旨いなあ。
北熊というのは店によって少し味が違うのかな。
今度はもう一度、北熊を見直したあの店に行ってみようっと。